皆さん、こんばんは!サケスピ編集部・焼酎プロモーターの亜樹穂です!
「日本酒を飲んでみたい!でも、◯◯吟醸ってなんだろう?」と思ったことはありませんか?日本酒に興味はあるものの、種類が多すぎてわからない。
何から飲んだらいいのかわからずやっぱりいいや!となった経験はありませんか?
私も日本酒を飲み始めたばかりの頃は同じ経験をしています!
今回の記事では、日本酒の種類を知りたい!と思う方の悩みを解決します!
まず始めに日本酒に瓶によく書かれている「清酒」や「精米歩合」といった日本酒の用語にについて簡単にお話します!
清酒とは、原料に米を使ったお酒を漉したもの
「日本酒」とは、米・米麹・水を原料とした醸造酒のことを一般的にはいうようです。しかし、酒税法というお酒の法律では、日本酒のことを「清酒」と表現しています。
なぜ表現を変えているのか気になったので、調べてみた所「清酒」とは必ず米を使うこと、必ず漉すことが追加されているようです。
どぶろくやにごり酒をご存知ですか?同じ日本酒ではあるのですが、白濁しているのが特長。昔の「清酒」の意味は、このような白濁しているどぶろくやにごり酒の透明な上澄み部分だけを抽出したものだったそう。そんな昔の意味合いがちゃんと現在にも残り、法律の表現になっていることがわかりますね。
参考)『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』NPO法人FBO P6,P30 2019年6月
「酒税法 第三条」
日本酒と清酒は同じものなのでは?と思っていたので、この記事を書くことで違いを初めて知りました!これはちょっとした豆知識として飲み会の席でお話してみたくなりました!
精米歩合(せいまいぶあい)とはお米を削った割合のこと
「精米歩合」という言葉を日本酒のラベルで見たことはありませんか?
これは、日本酒の原料に使われているお米を削った割合を示しています。
削れば削るほど、お米の雑味がなくなります。通常の食用米は8%程度しか削らないそうですが、日本酒造りでは30%以上削ることが多いそうです。
ちなみに、精米歩合40%とラベルに記されている場合は、60%を削り、残りの40%を原料にしていることを示しています。数字が小さくなるほど、たくさんお米を削っていると覚えておくとわかりやすいかもしれません。
数字が小さくなるほど、味わいは淡麗に。数字が大きくなるほど味わいは濃厚になるそうです。
お米を削ることで、使用する原料の米が増えるため日本酒造りのコストは高くなります。
参考)『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』NPO法人FBO P45 2019年6月
ここまでで日本酒によく出てくる言葉の理解が深まったと思いますので、「日本酒の種類」に関するお話に移りたいと思います。まずは、こちらの表をご覧ください。
名称 | 使用原料 | 精米歩合 |
純米大吟醸 | 米、米麹 | 50%以下 |
純米吟醸 | 米、米麹 | 60%以下 |
特別純米 | 米、米麹 | 60%以下または特別な製造方法 |
純米酒 | 米、米麹、 | 規定なし |
大吟醸 | 米、米麹、醸造アルコール | 50%以下 |
吟醸 | 米、米麹、醸造アルコール、 | 60%以下 |
特別本醸造 | 米、米麹、醸造アルコール | 60%以下または特別な製造方法 |
本醸造 | 米、米麹、醸造アルコール、 | 70%以下 |
日本酒は「特定名称酒」という表記に基づき8種類に分類されています。
(また別記事で詳しくはお話しますが、この中に料理酒に使われるお酒、みりんなどはこちらに含まれていませんのでご注意を!)
これだけ見てもまだ難しいですよね。分解して見ていきましょう。
純米酒と本醸造酒の違いは醸造アルコールの有無
上の表を見て、醸造アルコールが入っているものと入っていないものがあることに気付かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?気付いた方はさすがです!
「特定名称酒」の中でも「純米」という文字が含まれているものは「純米酒」という大きいジャンルに分類されます。
「純米酒」とは、水と米と米麹のみで造った清酒のことを示しています。
お米の旨味や風味が味わえるそうです。
一方、「本醸造酒」とは純米酒の原料である水・米・米麹に加えて醸造アルコールが使用された清酒を示しています。
醸造アルコールが加わることで、キリッとした口当たりになるのだとか。
醸造アルコールとは?
醸造アルコールとは、主に糖蜜やとうもろこしを原料とし、いわゆる甲類焼酎と同じ原料で造られたもの。甲類焼酎ってなんだろう?と思われた方はこちらの記事も合わせてご覧くださいませ!
では、次に「吟醸酒」とはどんなお酒なのか。先程、「精米歩合」のパートで登場したお酒造りで使われるお米と食用のお米の違いについてお話していきます!
吟醸とは吟醸造りをした清酒のこと!
「吟醸酒」「吟醸香(ぎんじょうこう)」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?なんとなく芳醇な香りやフルーティーな香りや風味を楽しめるイメージがありますよね。
少し調べてみたところ、酒税法における「吟醸」の考え方が見つかりましたので載せます!
吟醸造り
日本酒(清酒)に関するもの 国税庁
吟醸造りとは、吟味して醸造することをいい、伝統的に、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有するように醸造することをいいます。
吟醸酒は、吟醸造り専用の優良酵母、原料米の処理、発酵の管理からびん詰・出荷に至るまでの高度に完成された吟醸造り技術の開発普及により商品化が可能になったものです。
とはいえ、難しい‥噛み砕いてみると、普段の日本酒造りをより丁寧に行ったもの。
丁寧に行うというのは、「精米歩合がより高いお米を用いること」「通常の日本酒よりもいい酵母を使うこと」があげられます。
原材料をいいものに揃えることも大切ですが、職人技によって生まれたものが「吟醸酒」なのかもしれません。
日本酒造りに使われる米は甘くない!?
先程、食用のお米の精米は、9%程度であるのに対し日本酒造りではお米を30%以上削ることが多いとお伝えしました。なぜ、精米される割合が日本酒造りでは多いのか。
日本酒造りで使われるお米と食用のお米の違いについてお伝えできればと思います。
日本酒造りに使われるお米で特別な検査基準をクリアしたものを「酒造好適米(しゅぞうこうてきまい)」と言います。
「山田錦」「五百万石」という言葉がラベルに記されているところを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「山田錦」や「五百万石」などが「酒造好適米」の一つで、銘柄名を示しています。
「酒造好適米」は100種類程あるそうですが、そちらについては別の記事でまたご紹介できればと思います。
では、イメージもできたと思いますので「酒造好適米」はどんな特徴を持ったお米なのかを見ていきましょう。特徴は大きく3つあります。
粒が大きく、砕けにくいこと
日本酒造りでなぜ、お米をたくさん削る必要があるのか。それはできる限りお酒に雑味が残らないようにするためなのだとか。そのためには、お米は粒が大きく砕けないことが重要になってきます。
心白(しんぱく)が大きいこと
米には心白という白く濁ったものがあります。それが大きければ大きいほど、でんぷん質が少ないそうです。でんぷんが少ないと、麹菌が米の中心部に入りやすくなるため麹菌が繁殖しやすくなるのだとか。
タンパク質と脂質が少ないこと
タンパク質が少ないと、水の吸収率が上がるそうです。すると、日本酒の原料である蒸米(むしまい)の色や香りがよくなるのだとか。
また脂質が少ないと、苦味や雑味も減るそうです!
参考)『酒仙人直伝 よくわかる日本酒』NPO法人FBO P36,37 2019年6月
日本酒造りにとって「良い米」って? – 酒米の特徴と格付けを学ぶ
「吟醸香」って気軽に使いがちですが、こんなに生み出すのが大変とは‥!
日本酒の杜氏さん、蔵人さんに感謝しないとですね。
また、酒造好適米は食用に向いていないというお話は聞いたことがあります。
でんぷん質が少ないため、炊くとパサパサになってしまうそうです!
とはいえ、どんな味の米なのか気になる気持ちも‥笑
おわりに
日本酒の種類について、今回はお届けしました!
種類を理解できたとしても、いざ日本酒を選ぶ時は悩まれると思います。
ちょっと迷いを感じた時には、「特定名称酒」の文言が入っているお酒で気になるラベルのものから試してもいいかもしれません!
ぜひ、日本酒を飲むきっかけになれますと幸いです!
投稿者プロフィール
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和酒メディア「サケスピ」編集部/焼酎プロモーター
好きな食べ物はあん肝と白子。趣味は筋トレ
「焼酎を好きになるきっかけの一杯を届けたい」をコンセプトに
2020年1月13日に焼酎プロモーションメディア「RANBIKI」を立ち上げる。
また、本格焼酎をきっかけに日本のお酒そのものに興味をもったため和酒メディア「サケスピ」を立ち上げることを決意。
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