皆さん、こんにちは!サケスピ編集部・焼酎プロモーターの亜樹穂です!
本日は蔵開き.jpさんによるオンライン蔵開き参加レポートをお届け!
焼酎プロモーターとして焼酎のオンラインイベントの参加の経験はあるのですが、実は今回が日本酒オンラインイベント初参加だったので、緊張しました!笑
あまり知られていないような日本酒用語もあったので、合わせて解説もできればと思います!
今回の記事は日本酒のオンラインイベントに興味のある方、天吹酒造さんファンも楽しめる内容になっています!
蔵開きは日本酒を造る蔵元が一般のお客様やファン向けに開催するお祭りイベント!
「蔵開き」という言葉を皆さん聞いたことはありますか?
私はお恥ずかしながら、今回のイベントをきっかけに初めて知りました!
蔵開きとは、日本酒を造る蔵元が開催するお祭りイベントだそうです!
その年の造り始め(10月)や造りの終わり(3月)に開催されるところが多いのだとか。
例年通りだと、蔵で利き酒や日本酒に合う料理も楽しめるみたい。
今年は新型コロナウイルスの影響もあり、オンライン開催に挑戦する蔵元もいらっしゃるそうですよ!
参考)酒蔵の蔵開きに行ってみよう!
蔵開き.jpは全国各地の蔵開きをオンラインで参加・体験できるサービス!
2021年2月より始まったオンラインサービス「蔵開き.jp」
蔵元とオンラインで繋がることで、一般の方が足を運べないエリアもオンラインを通して見れる!知れる!を実現したサービスなのだとか。
さらに、リアルタイムなのでチャットを通してプロに気軽に質問もできる点も魅力的。
ちなみに「蔵開き.jp」が提供している『蔵開き限定セット』は各蔵元がイベントのために厳選したお酒だそうです!
リアルで行われる蔵開きは、想像するだけでも楽しそうですよね‥!
日本酒ファンにはたまらないイベントなのだろうなと想像していました。
本格焼酎で蔵開きという言葉をあまり聞かないので、それはそれで調べてみたくなってきました。笑
このご時世でも、蔵元と蔵元のファンが繋がれる機会をオンラインで実現できるのは嬉しい限り!
天吹酒造は世界で初めて花の蜜から誕生した花の酵母で醸す蔵元!
オンライン蔵開きはいくつかありましたが、私は2021年3月13日に開催された天吹酒造さんの回に参加しました!
天吹酒造さんは佐賀県に位置する蔵元。江戸時代から創業しているため、300年以上歴史があるそうです!
造る日本酒の特徴は、花から分離された「花酵母」を用いること。
アベリアを使うとフルーティーでキレのある味わいに。
マリーゴールドを使うとお燗にピッタリな上品な香りとしっかりとした味わいに仕上がるそうです!
また、酒造好適米は佐賀県産米を中心に「雄町」「山田錦」を使っているそうですよ!
「花酵母」は本格焼酎だと、さつまいもの花酵母を使用した『茜霧島』が有名ですね!
焼酎業界ではまだまだ珍しい試みだと思います。日本酒業界でも希少なのかな?
後、「花酵母」の種類がこんなにたくさんあることにまず驚きました!
香りの個性も豊かで日本酒を味わうのが楽しみです!
では、次のパートからイベントレポートに移りたいと思います!
まずは自宅に届いた「蔵開き限定セット」をご紹介します!
日本酒3種とZoomの案内(抽選番号付き)
では、左から順番に紹介していきます‥!
- お猪口
- 生酛純米大吟醸 雄町 180ml
- 超辛口特別純米 火入れ180ml
- 山廃 純米 雄町 180ml
- Zoomの案内と抽選番号
これだけあって、なんと3,000円(税込)!180mlが3種類あると飲み比べするにもちょうどいいですね!また、抽選番号があるとなんだかワクワクしませんか?
蔵元のお話を聞くともっとお酒が美味しくなる!
当日は、下記のような流れで行われました!
天吹酒造さんの木下社長とミスカンフォーラサガ山口杏奈さんと準ミスの田中史乃さんがお話されていました!
15:00~15:10 あいさつ・酒蔵紹介
15:10~15:25 乾杯
15:25~16:05 醸造所丸見えツアー
16:05~16:15 質問・回答
16:15~16:25 抽選会
16:25~16:30 締めのあいさつ
木下様が造りに対するこだわりを熱くお話されるので、飲んでいる日本酒もより美味しく感じられます!なぜ、「花酵母」を使用した日本酒を造るようになったの?という質問が参加者よりZoomのチャットでありましたが、すぐに答えていただけるのも嬉しいですね!
醸造所丸見えツアーでは技術の進化を体感!
醸造所丸見えツアーでは、日本酒づくりの各工程について普段見られないような部分もふくめてご説明がありました。
各工程において日本酒造りの効率化が垣間見えましたが、
特に驚いたのは麹造りの際に大事と言われる温度管理をクラウドで行っていること!
これまでは温度管理のために麹造りの期間は蔵人は泊まり込みが必須となっていたのですが、泊まり込みをする必要がなくなったそうです!
また、いくつかのクイズも出題され、その中で印象に残ったのが900kgのお米から2,000本の日本酒が造れるということ。
発酵の段階が違う樽の中も見せていただきました。そこでは米麹がポコポコ動いている姿が映し出され、酵母が一生懸命発酵していることも伝わってきました!
今回の蔵見学で考えたことは、天吹酒造さんのお酒づくりにおいては「効率化」がキーワードなのかなということ。
木下社長も泊まり込みにあてていた時間を他のことに使ってもらいたいとおっしゃっていました。新酒造りの期間などにあててほしいと思っているのかも‥?
本格焼酎の蔵元のお話を聞くと泊まり込みが大変とおっしゃっているので、焼酎業界にもその流れが始まりますように!
蔵見学の後は抽選会が行われ、和やかな雰囲気の中終了!あっという間の90分でした!
では、最後に私の試飲レポートをお届けしてこちらの記事を締めくくりたいと思います!
超辛口特別純米 火入れ
- 種類 特別純米
- アルコール度数 15度
- 原料 米、米麹
- 酵母 ベゴニア酵母
- 原料米 山田錦
- 精米歩合 60%
結構どっしりとした味わいですね!米の甘みや深みを感じるものの、口当たりは軽いので「超辛口」というのも納得の味わい。「超辛口」という印象から受ける想像よりも飲みやすかったです!余韻は長くて心地いいですね。
生酛純米大吟醸
- 種類 純米大吟醸
- アルコール度数 16度
- 原料 米、米麹
- 酵母 しゃくなげ酵母
- 原料米 雄町
- 精米歩合 40%
軽やかな口当たり!米の甘みと旨味がじわじわと広がっていきますね。
ふわっとした優しい香りは米の香りだけでなく、お花を彷彿とさせます。
日本酒ビギナーも飲みやすい味ではないでしょうか?
初心者向けトピックス
生酛(きもと)とは? 山廃(やまはい)とは?
自然界の微生物を利用して酵母を育てる技術を「生酛(きもと)」と言います。
「生酛」は、日本酒造りに必要な乳酸を得るために、乳酸菌を一から育てるのが特長ですが、そのために蒸した米をすりつぶす作業があります。
精米技術が発達していなかった明治時代頃までは、米が硬く糖化するまでに時間がかかってしまっていたそうです。
そのため、雑菌が繁殖するリスクが高くなっていたのだとか。
米の糖化を少しでも早くするために蒸したお米を全てすり潰していたそうです。
この蒸したお米をすりつぶす作業を「山卸し」と呼びます。
この「山卸し」は蒸米と麹と水の総量が14kg~15kgある1つの桶を数時間おきに櫂棒(かいぼう)と呼ばれる長い棒で混ぜる作業を数日続ける必要がありました。
蔵で働く人にとって、とても重労働なので精米技術の発展に伴い「山卸し」を廃止する蔵元も出てきています。この「山卸し」をやめて造った日本酒を「山廃」と呼んでいます!
参考)「生酛仕込みと山廃仕込み」P48,2019年6月,NPO法人FBO
「お酒の話 清酒2」P6,2018年9月
山廃純米雄町
- 種類 純米
- アルコール度数 15度
- 原料 米、米麹
- 酵母 マリーゴールド酵母
- 原料米 雄町
- 精米歩合 65%
「山廃純米雄町」は2年熟成しているそうで、他の銘柄よりも独特の甘い香りを感じました。米の香りだけではなく、熟成によって生まれた香りなのでしょうか。
3つの銘柄のうち、特にフルーティーな香りの印象を受けます。
個人的にはこの子がとても好きです。熱燗にしていただいてみたい!
おわりに
今回は天吹酒造さんによるオンライン蔵開き参加レポートをお届けしました!
いかがでしたか?
今後も蔵開きを予定している蔵元さんはいらっしゃると思いますので、気になった方はぜひ「蔵開き.jp」をご覧くださいませ!
投稿者プロフィール
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和酒メディア「サケスピ」編集部/焼酎プロモーター
好きな食べ物はあん肝と白子。趣味は筋トレ
「焼酎を好きになるきっかけの一杯を届けたい」をコンセプトに
2020年1月13日に焼酎プロモーションメディア「RANBIKI」を立ち上げる。
また、本格焼酎をきっかけに日本のお酒そのものに興味をもったため和酒メディア「サケスピ」を立ち上げることを決意。
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